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執筆者の写真Shunta Takahashi

そういえば1週間風呂入ってない…パンデミックで人々の「手指だけ」が清潔になっていた【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.44】

サイモン・クリフォードは、あまり激しい運動をしなければ同じパンツを2日穿き、それから洗濯に回す。靴下は「長時間出歩かなければ3日はもつ」。シャワーは1日おきで充分だ。体臭は? ひとり暮らしなのでよくわからない。


「苦情を言ってきた人はいません。仲のいい友人数人と働いているから、気になったら言ってくると思う。今のところ、もっときれいに洗わなければいけない理由もないですし」

イギリスがパンデミックに見舞われて、1年以上が経過した。そのため私たちは手を熱心に洗うようになったが、それ以外はどうか。おろそかになったという人が多いのではないだろうか。


2月に調査会社「YouGov」が実施した調査によると、イギリス国民の17%が以前よりもシャワーを浴びる回数が減ったと回答した。30%近くが清潔な服を着る機会が減り、25%が洗髪の頻度が減ったと回答している。


製薬企業「GSKコンシューマー・ヘルスケア」の調査によると、間食の機会が増えているにもかかわらず、口腔衛生習慣を見直した人はわずかに9%。以前より手を抜くようになったと答えたのは5%だった。


シャワーは月1で「かえって肌が健康に」

衛生習慣が変化したのは、在宅勤務やマスクを着用する機会が増え、他者との対面が減ったためなのか。

いずれにせよ、パンデミック以前の身だしなみや衛生習慣は自分たちの生活に本当に必要なのかと、疑問視する人は増えている。


クリフォードの場合、パンデミック以前はシャワーを毎日欠かさず、いつも清潔な衣服を着用していた。「衛生習慣に気を配ることは重要だと私たちは思っていた。でもロックダウンと、それに伴う長時間の在宅ワーキングを経験してみると、それほど重要でもなかったんです」と彼は言う。


新型コロナに感染すると(重症化の)リスクが高いというジャックは、ほぼ自宅に引きこもって生活している。彼は「髪を洗ったのは2020年2月が最後だが、外出する必要があるときだけシャワーで体を洗う」と語る。


「大事なところだけ、水で濡らしたハンドタオルで拭いた。でも皮膚はかえって健康的になったと思う」。ジャックは体臭も気にならないそうで、3週間以上経過して、ようやく皮膚に垢が浮いているのに気がつく程度だという。


「ミンテル」のパーソナルケアアナリスト、エミリア・グリーンスレイドは次のように語る。

「この1年で注目を集めているのは、手指消毒剤と洗浄液です。ウェルビーイングやセルフケアは、一部の消費者の間では心地いい習慣として定着しています。しかしデオドラント、ヘアケア、除毛に関しては優先順位が下がっており、そのため関連製品の使用頻度も減っています。ソーシャルディスタンスをとるよう求められた結果、消費者は身だしなみを整える必要性をあまり感じなくなり、デオドラントや髭剃りを日課にしなくなったのです」


「デートすら気軽にできなくなった恋人たちにとって、この意識の変化は非常に大きい。だから、身だしなみにますます気を使わない人が多くなっているのです」

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