コロナ後の経済回復で「日本が韓国に惨敗」の理由を中国メディアが分析【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.112】

日本経済がコロナ不況から抜け出す兆しが見えない。民間予測によれば、2021年4~6月期のGDPは前期比0.17%増となる見込みだが、景気が上向きになっているとは言いがたい。 だが、韓国の状況は違うようだ。

韓国の5月の輸出額は507億3000万ドル(約5兆5700億円)、前年同月比45.6%増と、ここ32年で最高の伸び率だった。半導体や自動車といった主要品目が好調なせいだ。日本も主要な貿易相手国である中国の経済回復によって輸出は改善しつつあるが、韓国ほどの勢いはない。韓国経済研究所(KERI)は、2021年の自国のGDP成長率を約4%と予測。国内消費率も2.3%上昇することが見込まれている。

韓国経済の復活の原動力になっているのが、半導体分野の好調だ。半導体市場の成長を見越した韓国政府は、早くから企業への優遇政策をおこなってきた。サムスンなどの関連企業は今後、半導体部門に合算で4500億ドルを投資する予定だ。また、政府の企画財政部は、半導体分野のR&Dへの投資に対する税率を40%から30%に引き下げることを計画している。 菅政権の成果はハンコの必要な書類を減らしただけ 先端分野の振興の重要性に早くから気づいていた韓国政府は、自国をイノベーションとテクノロジー開発に強い「イノテック・ハブ」にすることを目指した。2010年にソウル南郊に開設され、「韓国のシリコンバレー」として知られる「板橋(パンギョ)テクノバレー」はその中心地だ。

このIT企業集積地には、2020年現在で1259社が入居。サムスン重工業、ネクソンといった大企業が名を連ねる一方、入居企業のおよそ86%がベンチャーで、国内のスタートアップ・エコシステムの醸成に貢献している。2019年の入居企業の収益は、合算で107兆2000億ウォン(約10兆2400億円)に達したという。

米経済紙「ブルームバーグ」は、IT分野で韓国が日本を凌駕していると指摘する。かつて半導体は日本の主力産業で、1990年の世界市場における日本のシェアは50%だったが、現在は6%(米調査会社ICインサイツ)にまで落ち込んだ。独シンクタンク「SNV」によれば、原因は日本のR&Dの力が落ちたことだという。 日韓の立場が逆転した理由を、前出の「アジア・タイムズ」は、韓国が自国をIT大国にする努力を怠らなかった間、日本は長期デフレや少子高齢化、増大し続ける国債といった問題から抜け出せなかったと説明。昨年9月に発足した菅政権のこれまでの成果といえば、省庁からハンコの必要な書類とファックスを減らし、携帯電話の料金を若干下げただけだと揶揄している。 米紙「ワシントン・ポスト」は、1960~2020年に開催されたなかで予算を超過しなかった五輪はなかったとして、「多くの場合、開催国は多額の金を失う。利益を得られるのは、非常に限定的でまれな状況のみだ」と指摘する経済学者ロバート・バーデらの研究結果を紹介している。東京大会の予算は、コロナ対策費用などの名目で2940億円が追加され、すでに1兆6640億円に膨らんでいる。

開催前から大会関係者や選手のコロナ陽性が次々と報じられ、さらなる感染拡大も懸念される。後に歴史を振り返ったときに、2020年大会が低迷する日本経済の致命傷にならないことを祈るばかりだ。 イベント参加はこちらから。

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