12/27読書会で紹介された本について

久しぶりに読書会のレポートを書きます!

毎週開催していましたが、レポートを書くのは久しぶりですね。ということで今回も3冊紹介するので今日があればぜひチェックしてみてください!

大分断 教育がもたらす新たな階級化社会


エマニュエル・トッド氏は歴史人口学者として、「社会の今後」についての予測の的確さでも有名です。たとえば『最後の転落』ではソ連の崩壊を予測しました。そんな彼が書いた本書は、教育を軸にした視点で社会を描き出した、語り下ろしです。

先進諸国の大学進学率は上昇し、大学進学率は日本でもほぼ50%という数字になりました。しかし今の学生たちは「いかに自分が順応主義者であるかを見せつけるために高等教育を受けるのです。」

そして今のフランスのエリート階級出身で国の指導者となっているような人々は、内側に閉じてしまったグループを形成しその中での価値観が正しいという、ある種の幻想を生きていると言います。

そのため彼らは実際に社会の下層部にいる人々の苦しみも理解できなくなってしまっているのです。

そこで彼は「民主主義を正常に働かせるためには、社会のエリート層と大衆との『交渉』が必要」と訴えます。ちなみにエリートとは著者によると、特権階級に所属しながら大衆の願いを汲み取る役割を果たす人々です。

しかし今日、そのエリート層が高等教育の発展に伴い、増加しています。そしてトッド氏はそうして形成された層のことを「集団エリート」と呼びます。 だから必ずしも優秀ではない人々が自分たちのことをエリートだと思っていおり、彼らは似た者同士の集まりで、皆が同じような思考を持っています。そして大きな問題の一つとして、エリート層の混迷が挙げられます。

彼ら自身もどこへ向かっているのか、自らの存在の正当性をどこに見出したらいいのか、もはやわからなくなってしまっているというわけです。

こうして(擬似)エリートと大衆に分断された社会が立ち現れてくるわけです。このように現代社会は大きく二分された内容となっていることがわかる内容で、すごく新鮮な切り口になるのでぜひ興味がある方は読まれるといいと思います!

無形資産が経済を支配する: 資本のない資本主義の正体

本書では無形資産の重要性を深く理解できる内容になっています! 今日、先進国では「無形資産」への投資が増えています。あらゆる先進国で重要性を増しており、一部の国では有形投資を上回っているのです。

そして金持ちは過去数十年でより豊かに、貧困者はより貧しくなった理由として実はこの無形投資の増大が関係してきます。 なぜなら無形資産は有形投資とは違う振る舞いをするからです。それを説明する根拠としては次の4つの経済特性です。 ・サンクコスト(埋没費用) ・スピルオーバー(波及効果) ・スケーラブル(拡張可能) ・シナジー それぞれの特徴については本書を詳しく読んでもらえればと思いますのでここでは割愛します。 さらに著者は4Sによって無形資産が不確実性と紛争性を生むと考えています。 スケーラビリティで高い収益力が期待できる反面、サンクコストが上がるとので、無形資産への投資は有形資産のそれと比べてハイリスクハイリターンということになるからです。 収益が大いに出るのか、それとも回収できないコストが膨大するのか、不確実性が高まってしまうのです。 それでは紛争性はどうでしょうか。 スピルオーバーによって技術やアイディアなどの無形資産を苦労して手に入れても、他者はただ真似るだけで手に入れられます。 すると当然、価値ある技術やアイディアの所有者はそれを特許などでスピルオーバーしないようにしてしまいます。 また、誰かが素晴らしい技術を持っていれば、シナジー効果を狙う人が協力を働き掛けてくるかもしれません。 この場合、シナジー効果を狙う者同士の争い(紛争)が起きることが考えられるのです。 こうして有形資産が重要な時代ではほとんど意識されてこなかった問題が無形資産が支配する世界では様々起こってしまいます。 本書は企業の無形資産を中心に言及しているため、私たち個人がどのような無形資産を持ち、どうその特性を活用していくかについて直接的に言及はされていませんが、”企業がどのように無形資産の特性をとらえて活用していくか”を知れば個人にも応用していけるのではないでしょうか? ぜひ興味があれば読まれるといいと思います!

1兆ドルコーチ: シリコンバレーのレジェンド ビル・キャンベルの成功の教え

スティーブ・ジョブスはじめ、数々のシリコンバレーの経営者に影響を与えた人物がいます。それがビル・キャンベル。

本書では、優れた経営者であり、史上最高のエグゼクティブコーチであるビルが「何をどうやってコーチしたのか」の描写がされています。

彼が元々アメリカンフットボールのコーチからビジネス界に転身したのは39歳。Appleでマッキントッシュ発売を任されたり、スタートアップだったGoogleを時価総額数千億ドル企業にするのをサポートします。

その他にマーク・ザッカーバーグ、ジェフ・ベゾスなど多くの名だたる起業家をほぼ無報酬で支えてきました。

ビルが言う成功のカギは――オペレーショナル・エクセレンス、ピープル・ファースト、決断力、優れたコミュニケーション、最も厄介な人材から最大限の力を引き出す、優れたプロダクトへのこだわり、解雇する人を手厚く扱う原則、であるといいます。これが組織においてとっても重要だということを多くの経営者に説いてきました。

またコーチ自身が優れていたとしても、受け入れる状態になっていないと、全く意味がありません。ではどういう資質が大事かというと、正直さ、謙虚さ、諦めず努力を厭わない姿勢、常に学ぼうとする意欲の4つです。

これらの資質があって初めてビルのアドバイスが受け入れられる状態といえるでしょう。 そういう意味ではエリックシュミットやスティーブジョブズなどは良いコーチャーであったとも言えます。

このようにコーチを目指さずとも、マネジメントや生き方に何かヒントをつかみたいと思う人には、色々と参考になることが紹介されていると思うので、ぜひオススメです。 ということで、今年も読書会納めです!

今年はオンラインに移行して様々な可能性を発見することができました。また来年も引き続きオンラインで開催していこうと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。

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