8月20日、カマラ・ハリス米副大統領に対して、ひとりの記者がアフガニスタンの混乱状況について「アメリカ国民に伝えたいことは?」と出し抜けに尋ねた。
するとハリス副大統領は、「はいはい、みなさん、ちょっと待ってくださいね。アハハハ」と言って破顔したのだ。
米タブロイド紙「ニューヨーク・ポスト」が「あの悪名高い笑い」と書いているように、ハリス副大統領は以前から「よく笑う人」であることが報じられてきた。
その陽気な笑い方を「お馴染み」と受け取る人も少なくない。とはいえ、ハリス副大統領を「親しみのもてる人柄」と支持する人のなかにも、「ちょっと笑いすぎでは……」といった疑問の声はあった。
しかも今回は深刻なアフガン問題に対しての「アハハハ」だ。さすがに、「あの笑いのタイミングは不適切だった」と英紙「デイリー・メール」なども報じている。
笑わなかったとしても…
一方で、ハリス副大統領を擁護する声も大きい。
米紙「ロサンゼルス・タイムズ」は、彼女が他の政治家より「よく笑う」のは、「(初の女性アメリカ副大統領として)それだけ多くの重圧がのしかかっている証拠だ。親しみやすいと同時にタフでなければならず、信頼感も求められている」と分析する。
公人である政治家の一挙一動が注目されるのは常だが、女性の政治家はいっそう厳しく注目されることもある。元広報担当大統領補佐官のジェニファー・パルミエリは、「有色人種の女性となればなおさらだ」と同紙に語る。
「(女性政治家は)難しい質問に答える際に張り詰めた雰囲気で対応すれば『怒りっぽい』と批判され、逆にその雰囲気を陽気さで和らげようとすれば『嘘くさい人』と目をつけられる」
ハリス副大統領は、笑い方を批判されなかったとしても、「服装やほかのことで難癖をつけられていただろう」と言うのは、公民権擁護団体「カラー・オブ・チェンジ」のアリーシャ・ハッチ副代表だ。
笑い方に対する批判は、「アメリカで有色人種の女性がリーダーになることがいかに難しいかを示す、数ある証拠のひとつです」とハッチは言う。
ハリス副大統領は、肝心のアフガニスタンについての質問に次のように答えた。
「現在、最優先で取り組んでいます。特に在アフガニスタンのアメリカ人、そして、これまでアメリカ政府と一緒に働いてきたアフガン人や、女性や子供など、現地で危機にさらされている人々を安全に救出することに注力しています。
私もここ数週間はこの救出活動に集中してきました。今後も引き続き最優先で対応していきます」
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