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執筆者の写真Shunta Takahashi

生活を立て直すための支援金で「高級車」や「フレンチブル」を購入してはダメなのか?【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.134】

フィレンツェ郊外の工場に勤めていたマリカ・チャリー(22)は最近仕事が減り、政府からの給付金を受給し、実家の生活費にも当てていた。しかし、1月に女性と恋に落ちたと両親に同性愛者であることをカミングアウトした結果、親は激怒し、勘当されたと伊紙「コリエラ・デラ・セーラ」は報じている。


母親は娘に30以上もの伝言を携帯に残し、怒鳴りちらしたあげくに「目の前に姿を現したら殺す」とも脅迫した。そして直ちに両親は家の鍵を変え、娘を閉め出したのである。所持品を取りに行くのにチャリーは警察に頼らざるをえず、家庭内暴力の可能性があると捜査されることにまでなってしまった。


そんなチャリーを支援しようと、ゴーファンド・ミーの募金アカウントが設立された。

ミラノに拠点を移したチャリーは、この一件が国中の話題となり、テレビに出演するなど瞬く間に知名度が広まった。多くの著名人もサポートし、約14万ユーロ(約1800万円)の募金が集まっていた。


しかしながら、集まった資金の使い方が問題を引き起こすことになってしまった。渦中のチャリーが一番安い車種とは言え、ベンツを購入したのである。それを知った人々はSNSに批判や中傷するメッセージを投稿し、不満の声を上げた。

チャリーとしては「私が日常を取り戻すために皆様の支援を受けたと理解している」と説明。一部の支援者は寄付金の使用目的は細かく制限されていなかったと認めるが、支援者の多くは集まった寄付金で生計を立て直し、チャリティーにも寄付すると宣言されていたとして、裏切られたと感じているようだ。

もちろん、ベンツの購入に使われるとは思いもしなかった。さらにSNSでベンツを乗る姿に批判が集まった当初は「恋人の両親の車だ」と嘘をつき、後に謝り「プレッシャーがのしかかっていた」と言い訳をしたのである。

さらに問題に拍車を掛けたのは2500ユーロ(約30万円)でフレンチブルドッグを購入していることだ。チャリー曰く、犬は「生活に欠かせられないモノであり、心理的なサポートのため」とTPIの別のインタビューで釈明した。


「保護犬を迎い入れることも可能だったのではないか?」との質問には「この犬種が好きだから」と答えた。

チャリーは、寄付金を受け取ったのは確かだが、なぜやることなすことを非難されるのかがわからないと言う。そして誰もが22歳の時は間違いを犯したのではないかと指摘する。

しかし、問題も直視し「じっくり考えずに行動をしてしまった。本当なら仕事を探すことを優先するべきだった」と伊紙には反省の一面もコメントしている。

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