身近な人から無視されているとき、私たちはどうしたらいいのだろう? そもそも、なぜ相手は無視という手段を選んだのだろう?
心理学者によれば、無視はされる側だけでなく、無視する側にも深いダメージを与える。さらに、無視という行為には常習性があり、簡単にやめることができないらしい。
「無視」と一口に言っても、敬遠、社会的孤立、音信不通など、多くの呼び方がある。心理学者たちはそれぞれの用語を細かく定義しているが、これらは本質的には「排斥」がさまざまな形をとって現れたものだ。
長期の無視は「虐待」
排斥や仲間はずれは、あまり目立たない方法でなされることもある。たとえば、会話の途中で部屋を出て行ってしまう人、あなたが手を振っているのにそっぽを向く学友、あなた以外の人にはすべてのコメントに返信する人、などが存在する。
「短期間の無視はストレスを与えます。それが長期間になれば、虐待として考えられるでしょう」と、プリンストン大学の心理学教授ジョエル・クーパーは言う。
加害者は、さまざまな筋書きで「無視」を試みるかもしれないが、あらゆる筋書きには共通点がある。それは、他人を攻撃しているようには見えにくいということと、標的にしている人物の気分を害するのに、非常に効果的だからだ。
無視が脳に与える影響
無視は、虐待のなかでもとくに陰険な行為だ。というのも、無視という行為を終わらせるために、被害者がなぜ自分が謝るのかわからなくとも、加害者との和解を余儀なくされる場合があるからだ。
強気なタイプの人は、誰かを罰したり、支配したりするための手段として、無視という方法を用いる。
しかし一方で、受動的なタイプの人は、対立や対決を避けようとして無視をするのかもしれない。また、まったく無意識のうちに誰かを無視する人もいる。
ちなみに、無視という行為は究極的には、無視する側の人を傷つけもする。さらに悪いことに、無視は常習化しやすい。息子に再び話しかけようとしてもできなかった父親は、その危険性を知りつつも、一つの行為を繰り返してしまうという意味で、あらゆる依存症患者たちと同じ苦しみを味わっているのだ。
無視されている人はどうしたらいい?
排除や罰、支配を目的として無視されている場合は、問題を解決したい旨を加害者に伝えるべきだ。
「無視される痛みを言葉にする」のは、感情を表現する建設的な方法であり、その関係が本当に相手への配慮にもとづくものであれば、変化を導き出せるかもしれない──イエール大学心理学教授のマーガレット・クラークはそう語る。
親密な人との関係において、一番嫌な気持ちになることの一つが、無視されていると感じること。完全にシャットアウトされていると感じるよりも、言い争いをしていたほうが、気分が楽な場合が多い。
長期間にわたって自分を無視してきた人間が、まだそれを続けるようならば、関係を終わらせるのが正しいのかもしれないが、、、
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