10月31日オンライン読書会で紹介された本

ということで今週はオンライン読書会を開催しました! 今回は久しぶりの開催でしたが、おもしろい本がたくさんありましたので、ぜひ紹介していきたいと思います!


心理的安全性のつくりかた 「心理的柔軟性」が困難を乗り越えるチームに変える


本書ではGoogleの研究でも最も成果を出すチームの特徴として発表された、「心理的に安全なチーム」を作る方法について紹介された本です。


心理的安全なチームというのは、アットホームな職場のことでも、すぐ妥協する「ヌルい」職場のことでもありません。むしろ、チームメンバー大勢の意見が一致しているように見えるときでさえ、「それは違うと思います」と容易に言えるチームのことです。


またビジネスでのさまざまな外部要因・内部要因で、目標達成が難しい時でもその妥協するポイントが高いのが特徴なのです。そういった意味では 心理的安全という意味については誤解してしまっている人は多いのではないでしょうか。 ちなみに部下やメンバーが目標を達成しないとき、単に厳しく叱るという姿勢は、目標を達成するうえで役に立っているとは言えません。目標にそれでも近づけるように、例えばプロセスを聞き、改善すべきポイントについて考えサポートができることが必要となります。


また心理的安全な職場では「ネガティブなことであっても率直に話す」「困ったときに助け合う」「挑戦し、失敗も含めて受け入れる」「新しい視点や才能・個性を歓迎する」という、4つのカテゴリーの行動特性が高いことが分かっています。


そして、そのような環境にするにはどうすればいいでしょうか?

ということについて以下の行動が求められますと本書では記載されています。

・発言を歓迎する ・発言の内容を評価するのではなく、まずは発言したことについて感謝を述べる ・リーダーが間違ったときには間違いを認め、そこからの学びをメンバーと共有する ・助けが必要かどうか、困っていることはないか、聞いて回る ・相談されたら、手を差し伸べる ・挑戦を歓迎し、挑戦したことに対してまずは褒める ・失敗したときも、チームとして何が学びになるかを振り返る

このように「心理的安全」という言葉だけでは曖昧な概念を分かりやすく言語化している本になりますので、ぜひリーダーやマネジャーになっていく人は読まれる参考になるのではないでしょうか?


物欲なき世界

「モノが売れない時代」とよく言われます。

本書では、著者が世界各地に足を運んで消費者や生産者に話を聞いたり、街の変化を見聞きする中で、特に先進国、先進都市でモノに対する消費欲が落ちているという流れが見えてきた物を中心にまとめた内容となっています。


著者が人としてよく話に上るのは「今の若い人たちはモノを買わない」ということとのことです。実際、ファストファッションに人気が集まる一方でラグジュアリー・ブランドが低迷するなど、消費者のモノに投資するお金は減っています。


さらにいえば、この物欲レスの傾向は日本だけでなく世界の先進都市で見られます。

例えば家。賃貸住宅はサンフランシスコ、ロンドンといった都市では平均家賃が40~50万円に上ります。これだけ不動産価格が高騰すると若い世代は持ち家をあきらめざるを得ず、そうなると増えるのがシェアハウスです。ロンドンではシェアハウス率は60%以上に上り、若者だけでなく幅広い年代に利用されています。


こうした動きによって、人々の幸福感も変わってきました。今まで何のためにモノを買うかといえば、それは幸せであることを自他ともに認識するためでした。


大きな家に住んでいる、高級車に乗っている、ブランドものの服を着ているといったことが幸せの物的証拠だったし、その幸せを経済の最大のモチベーションにして僕らは生きていたわけです。


しかし、ソーシャルメディアの普及で個々の人格や生活の中身が可視化され、浪費的な消費が意味をなさなくなった。それはつまり資本主義の基本原理が揺らぎ、問い直されているということです。


このように世界中の様々な世界を見ていく中で人々の消費マインドの変化やそれによって今後どのような趨勢になっていくか?ということが語られている内容となっているので、もし興味があればぜひ読んでみるといいのではないでしょうか?


ファーウェイと米中5G戦争


最近ニュースとして挙げられますが、米国がなぜファーウェイを狙い撃ちにしているのか、ファーウェイは本当に米国を脅かすほどの技術力を持っているのか、といった肝心な点は論点が入り組んでいて分かりにくいと思います。

そこで本書はファーウェイとと5Gを巡る米中の駆け引きを理解する上で参考になると思います。


本書を読んで分かってくるのは個人がスマートフォンで動画を見る程度なら実は現行の4Gで十分であり、5Gによる高速化、大容量化のメリットがあるのは、IoT(モノのインターネット)で生産の飛躍的効率化や大幅な省エネを享受できる大企業か、個人情報を含め大量のデータを収集・解析し「資源」として活用する政府だ、という冷徹な事実です。

それを狙っているのは中国だけでなく、米国も同じです。


ファーウェイは年間特許申請件数で世界首位を誇り、5G基地局では30カ国と契約しています。5G技術のトップランナーなのは間違いないですが、著者も「技術覇権を失うことを警戒する米国がファーウェイ=中国の情報インフラ拡大を抑え込もうとしている」という構図を示しています。


その中で面白い表現がフランス人の先端技術の専門家の話として「世界でデジタル主権を主張できるのは米国と中国だけ。それ以外の国は(情報を)アメリカ人に盗まれるか中国人に盗まれるかだ」という皮肉な見方を紹介しています。


つまりアメリカもファーウェイへの懸念と同様、情報を盗んでいるというのは暗黙の了解となってしまっているのですね。


日本ではピンと来ないかもしれないですが、アジアやアフリカでは、米国に情報を支配されるより、支援してくれる中国の方がいいという国も少なくないとされます。欧州各国も5Gでは必ずしも米国の要求通りファーウェイを排除する方向にはなっていないようです。


いずれにせよ、ファーウェイを巡る米中の争いが次世代通信の支配権を巡るすさまじい闘争になっているのは間違いありませんが、その点について考察する前提で、フラットな視点で中国とアメリカを捉えることが大事です。


そういう意味で本書はとても様々な示唆に富んだ本ではないか?と感じます。

ということで今週は久しぶりに読書会を開催しました! また来週もやっていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いします!!


読書会の参加はこちら! https://www.reading-japan.com/zoom-online-dokusho

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