“裏アカ”から自分のSNSに中傷コメント 子供の「デジタル自傷」に気づいていますか?【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.128】

小学生の娘のインスタグラムにひどいコメントが残されているのを見てしまった。「ほんとキモい。誰もあんたのブサイクな顔なんて見たくない」などと書かれている。娘がネットいじめに遭っているのではないかと心配になる。


ところが、娘にそのことを尋ねてみたところ、彼女は自分で偽のアカウントをつくり、自らそのコメントを投稿したと明かした。


今、社会科学者たちは彼らが言うところの「セルフ・ネットいじめ」または「デジタル自傷」の研究に余念がない。


メルドラムら研究者は、フロリダ州の中高生1万人を対象にした2019年のデータの分析を行った。「そのうち10%が過去1年以内にデジタル自傷した経験があり、6%が過去1ヵ月以内に行為に及んでいたことがわかりました」

いじめの経験が引き金に

だがほとんどの場合、デジタル自傷の背景にはもっと深刻な要因がある。

たとえば友人を失う、周囲にうまく溶け込めない、目標を達成することができないといった経験が、絶望や失望、怒りを引き起こし、そうした苦しみに向き合うための方法の一つとしてデジタル自傷を選ぶのだという。


カリフォルニア州の子供や若者を対象に心理セラピーを行っているアダム・モスは、患者を通して初めてデジタル自傷の存在を知ったという。


「いじめに遭ったその女性患者は、ネット上に匿名のプロフィールを作成し、自分の性的指向や容姿に関するひどいコメントを投稿するようになりました」


デジタル自傷が子供たちのメンタルヘルスに長期的にどのような影響を及ぼすのかについては、未知の部分が多いのは確かだ。それでも研究者らは、それが不安障害やうつ病などの問題につながる可能性を懸念している。「現在、デジタル自傷と自殺願望や自殺未遂との関連を調査しているところです」とメルドラムは言う。

デジタル自傷の兆候と対処法

以下は、親が気をつけたいデジタル自傷のサインと対処法に関するヒントである。


どうやって危険を察知するか

子供が利用するすべてのSNSアカウントにアクセスできるようにし、定期的に監視することは、デジタル自傷を見つけるのに有効な方法だと思われるが、これは裏目に出るケースもある。

結局のところ、率直でオープンなコミュニケーションこそがベストというのが現時点での研究者らの見解だ。


どうやって介入するべきか

抑うつ状態、ネットいじめ、不安障害、あるいは注目を集めたいという欲求。そのいずれもが、デジタル自傷の原因になり得る。

あくまでも子供の気持ちを尊重して気遣いながら、「自分のことを悪く書いていたみたいだけど、どうしてなのか教えてくれる?」「子供たちのなかには、寂しさをまぎらわせるためにそういうことをする子がいるって読んだんだけど、あなたはどう思う?」など、優しく聞いてみることだという。


どうやって手を差し伸べるか

子供の行動の背景にあるものがわかれば、親も何をするべきかを決めることができる。

パンデミック下であることを逆に活用して、ソーシャルディスタンスを保った友達との集まりを設ける、新たな趣味を極められるような環境をつくるといった方法も有効だろう。

子供の自尊心の低さや、人から過小評価されている、支持されていないといった気持ちが原因だとしたら、カウンセリングも有効だ。


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