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「ハイブリッド勤務」なら週に何回出社するのが最も理想的か?【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.233】

ハイブリッド勤務では週に1、2回の出社が理想的な設定だという研究結果が出た。働き手が切望する柔軟性を備えつつ、完全リモートワークによる孤立の問題も避けられるからだ。 ハーバード・ビジネススクールから出た論文で示されたこの研究結果は、2020年夏に実施された実験に基づいたものだ。その実験では、管理職に従事する130人がランダムに3つのグループに振り分けられ、各グループの9週間にわたる実績が分析された。 第1グループの出社した時間は労働時間の25%以下、第2グループは40%以上、第3グループはその「中間」で、回数に換算すれば、週1、2回出社した。その第3グループがほかよりも創造的な仕事を生み出し、「この違いは顕著だった」と論文執筆者たちは述べている。 「中くらいのハイブリッド勤務がどうやら“いいとこどり”のようだ。働き手が柔軟性を謳歌しつつも、在宅勤務メインの同僚ほど孤立しないで済む。これが出勤と在宅という両方の世界にとって最善になるかもしれない」 この論文の執筆者には、コロナ前からリモートワークを研究してきたプリトラージ・チョードゥリー准教授も含まれる。


ハイブリッド編成で肝心なこと

今回の研究は、ハイブリッド勤務者のただの希望ではなく、実際の成果を分析したという点で珍しい。分析されたのは、管理職130人が送信した3万通以上のEメールで、アウトプットの新規性を評価するためにテキスト解析が使われた。 その結果、第3グループのハイブリッド集団のほうが、在宅メインまたは出社メインの働き手より業績がよく、経営者からの評価も高かった。 加えて、研究者らは新型コロナパンデミックが始まって以来の世論調査データも分析し、週に数日だけでも出社する人はメンターシップなどの機会を逸していると思っていないと結論づけている。 「在宅勤務の編成によって働き手は生産的で楽しい職場の利益を、常に出勤している働き手とほぼ同じくらい得られる。われわれの研究結果から一貫して示されたのは、中くらいの在宅勤務により作業成果の新規性が増し、仕事に関わるコミュニケーションもよりよくなるだろうということだ」 だが、ハイブリッド編成で肝心なのは、仕事のチームが同じ日に出社できるよう調整することだ。わざわざ通勤して出社したはいいが、リモート勤務の同僚とZoom会議して半日が過ぎるという問題は避けねばならない。


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