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「その流れ星、実はうんちかも」… 宇宙飛行士のトイレ事情を専門家が子供に解説【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.25】

今回はニューヨーク州立大学の地質学准教授、トレイシー・グレッグが宇宙飛行士のトイレ事情について解説している内容なっている。

私たちがトイレを使うとき、出した物は地球の重力によって下に落ちる。 ただし、宇宙飛行士にとって「用を足す」のは一苦労。


重力のない空間では、体から出た水滴はすべてトイレの外へ漂って行ってしまう。これは、宇宙飛行士たちにとっても、宇宙ステーションにあるデリケートな装置にとっても好ましくない事態だ。


宇宙空間、あるいは国際宇宙ステーションでは、どうやって用を足せばいいのだろうか? 簡単に言えば、実際の宇宙飛行士たちは、吸引機の付いたトイレを使い、細心の注意を払っておしっこやうんちをしている。

1961年、アラン・シェパードはアメリカ人として初めて宇宙飛行に成功した。当初の計画では、短時間の宇宙旅行になる予定だったため、トイレに行く必要はないはずだった。

しかし、打ち上げは3時間以上も遅れた。「用を足すためにロケットを降りても良いか」と尋ねた彼に、これ以上の遅延を避けたかった管制センターは、宇宙服の中で排尿しても問題ないと判断した。

現在の宇宙ステーションのトイレについて


最初、2000年に設計されたトイレは男性用で、女性には使いづらかった。立ったままおしっこをしなければならなかったからだ。


うんちをするときには、宇宙飛行士たちは、お尻を小さな便器に密着させるため、太ももにベルトを巻いた。このトイレには問題も多く、きれいに使用するのが困難だった。

そこで、2018年、NASAは2300万ドル(約25億円)を投じ、国際宇宙ステーションに滞在する宇宙飛行士のために、新たなトイレを開発した。

改良された「真空トイレ」には、二つの装置がついている。

おしっこをするときには、液体を流し込むための漏斗が先についたホースを使用し、うんちをするときには、高くせりあがった小さな便座を使用する。

用を足した後は再利用!?

おしっこの成分の90%以上は水で備蓄するには場所を取るため、地球からきれいな水を持って来るより、おしっこを再利用する方が合理的だ。宇宙飛行士のおしっこはすべて回収され、きれいな飲料水に生まれ変わる。

宇宙飛行士のうんちは、研究のため地球へ持ち帰られることもあるが、ほとんどの場合、うんちを含むすべての排泄物は焼却処理される。

焼却処理をするため、排泄物はゴミ袋に回収され、袋ごと密閉されたコンテナにしまい込まれる。使用済みのトイレットペーパー、お尻ふき、手を汚さないよう使用する手袋、これらも同様にコンテナに入れられる。


このコンテナは、宇宙ステーションに物資を輸送した宇宙ステーション補給機へ積み込まれる。補給機は大気圏上層部に突入したところで燃え尽きる。

流れ星は大気圏で燃え尽きた隕石かもしれないし、燃えている宇宙飛行士のうんちかもしれない。

そう考えると実に今日深い記事だということがわかるだろう。


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