社員全員が“同じ屋根の下”で暮らすスタートアップの社員に「本音」を聞いてみた【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.62】

米教育系スタートアップ企業ファイバブルでは、5人の従業員が同じ家に住み、寝食を共にする。「コスト削減」と「他社との差別化」を考えた結果、共同生活という形態に行き着いたと話すのはCEOのアマンダ・ドゥアマレル。1年間の家賃は無料で、“会社”までの引っ越し費用も負担してくれるという。


とはいえ「上司と住む」という環境は果たして快適なのだろうか? 仕事以外の自由時間やお金の使い方、あるいは交友関係までを仕事仲間にチェックされているとしたら?

最大の争いごととは?

米ウィスコンシン州ミルウォーキーにある中世風の家の一室で革張りのソファーに腰掛け、ローガン・ラインケは、職場の同僚と毎日顔を合わせるなかで起こった最大の揉めごとについて話す。


「室内の温度設定についてでした」とラインケは言う。さらに同僚のハリー・カオとシャニークワ・ドーズを指差して、「私はミルウォーキーの寒い気候に慣れていますが、彼らは暖房の設定温度をかなり上げるんです」と続ける。


彼らは明日も同じ屋根の下で目を覚まし、シャワーを浴び、廊下を横切り、同じ部屋で8時間仕事をこなす。そして1日の終わりには、また同じ屋根の下で食事を摂って眠りにつく。

誕生パーティーでやってしまったこと

CXO(最高体験責任者)のタン・ホーは、定期的に家庭料理を振舞う。

週末は平日の仕事の疲れを癒すため一緒にパーティーをする。特別な日には、もちろん一緒にお祝いをする。去年、主な祝日や誕生日は一緒に過ごした。


カオは、この家に移り住んだ当初の不快感をはっきりと思い起こす。上司が同居する全社員を自分の部屋に招いて一緒に映画を見たりお酒を楽しんだりするとき、どうやって振る舞えばよいかわからなかった。どの瞬間も“査定対象”なのではと思い、気が抜けなかったという。


カオの入居から数ヵ月経ってから、上司が家で彼の誕生日会を開いた。ここで、彼はテキーラの一気飲みをしすぎて皆の前で吐いてしまう。


「人が大勢いたので量を調節しようかと思ったんですが……。状況は悪化するばかりでした」とカオは笑い、緊張が解けた瞬間だったと振り返る。なぜなら、彼は仕事への評価が業務時間外の行いで左右されないことに気付いたからだ。


社員が同居する最大のメリットは?


ドゥアマレルは、親密度の向上が鍵を握ると考える。

「相手のことを理解できるようになります。とても内気な人や、特定のことに深い興味を抱いているのにそれが周囲には伝わりづらい人など、相手に関する理解が深まると、相手がどのように仕事をし、どのように考え、どのようなバックグラウンドを持ち、どのようなサポートを必要としているかが理解できるようになります。同居のメリットは、同僚の求めていることがわかるようになることです」


同居を解消する日が来る可能性について、ドゥアマレルはどう思っているのだろうか?

「とても怖いですね。1人で暮らすことについて考えることもあります。家の中をうろうろしたり、料理をしたり、好きな時にできるのは良いなと。でも、それ以外の時間では孤独を感じると思います。ここでは、いつも周りに人がいますから」

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