睡眠不足と食生活との相互関係が明らかに! 睡眠を改善する「食生活」とは【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.135】

最近、食事内容が睡眠の質に影響を与え、また逆に、睡眠パターンが食事の選択に影響を与えることを示す研究結果が続々と報告されている。

そうした研究で明らかになったのは、砂糖や飽和脂肪酸、精製された炭水化物を多く含む食事は睡眠を妨げる一方で、植物や食物繊維のほか、不飽和脂肪酸を豊富に含む食品──ナッツ類、オリーブオイル、魚、アボカドなど──の摂取を増やせば、安眠を促す効果を得られるということだ。


睡眠と食事に関して我々が持つ知見の大半は、長年にわたる大規模な疫学調査によって判明したものだ。それによると、慢性的な睡眠不足を感じている人は、タンパク質や野菜・果物の摂取量が少なく、甘い飲料やデザート、超加工食品(カップ麺やスナック菓子など)からの糖分の摂取量が多いなど、質の悪い食事をしている傾向がある。


しかし、疫学調査はその性質上、相関関係を示すだけで、因果関係を示すものではない。たとえば、貧弱な食生活が睡眠不足につながるのか、あるいはその逆なのかを解明することはできないのだ。


食生活と睡眠の相互関係


炭水化物が睡眠に大きな影響を与えることは、大概の臨床試験でも明らかになっている。高炭水化物の食事を摂ると、高脂肪や高タンパク質の食事を摂った場合に比べて、早く眠りにつける傾向がある。これは、炭水化物がトリプトファンを脳内に取り込みやすくすることと関係しているのかもしれない。

だが、その場合、炭水化物の質が重要になる。実際、炭水化物は睡眠にとって諸刃の剣ともなるのだ。スタンジの研究では、白パン、ベーグル、ペストリー、パスタなど、糖分や単純な炭水化物を多く摂ると、夜間に頻繁に目が覚めることが判明している。つまり、炭水化物を食べると早く眠れるかもしれないが、より深く、回復力を促す睡眠のためには、食物繊維を含む“複合型”の炭水化物を摂取することがベストなのだ。


睡眠改善の食事とは

睡眠改善に効果がありそうな食生活の一例として、地中海式の食事が挙げられる。野菜、果物、ナッツ、種子、豆類、全粒穀物、魚介類、鶏肉、ヨーグルト、ハーブ、スパイス、オリーブオイルなどを中心とした食生活だ。


しかし、質の悪い食生活と睡眠不足の関係は表裏一体だ。研究によって、睡眠不足になると、ジャンクフードを求める生理的変化が起こることが判明している。臨床試験の結果、健康な成人が、1日の睡眠時間を4〜5時間に制限されると、カロリー消費量が増え、間食の回数も増えることがわかったのだ。空腹感が増し、甘い物への欲求も高まるという。


男性の場合、睡眠不足は、いわゆる空腹ホルモンと呼ばれるグレリンのレベルを上昇させるが、女性の場合、睡眠の制限は、満腹感を知らせるホルモンであるGLP-1のレベルを低下させる。


「つまり、男性の場合、睡眠時間が短いと食欲が増進され、女性の場合、食べるのを止めさせる信号が少なくなるわけです」とスタンジは言う。


キングスカレッジ・ロンドンの研究者による別の研究では、適切な睡眠をとると、不健康な

食べ物を避けようとする意志力が向上することが示された。慢性的なショート・スリーパーが、睡眠時間を伸ばすプログラムを受けたところ、食生活に改善が見られたのだ。最も顕著な変化としては、1日の砂糖摂取量が約10グラム(ティースプーン2杯半)削減されたという。

つまり、食生活と睡眠は密接に関係している。一方を改善すれば、もう一方を改善することにつながり、逆もまた然りで、互いに作用し合って良いサイクルを作ることができる。


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