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執筆者の写真Shunta Takahashi

テクノロジーに使われる人間と使う人間

昔から新しいテクノロジーが出てきたときに起こる反応や、結果として着地するところはかなり似ているということがわかる。


例えばインターネットが当初出てきたときには、多くの人はそれが未来を変える!という期待を抱きITベンチャーに投資が沸き起こった。


しかし現実には期待よりも遥かにできることが少ないと分かり、一気にバブルが弾けることになるのだが、それから20年経ったら当初の期待を遥かに上回る未来をインターネットが担うことになり、投資の大きさに関してもIT企業はかなりの割合を占めている。


これをハイプサイクルという理論で説明されることが多いが、このように人々がテクノロジーに対して起こる反応というのはパターン化されている。


他にも今までにないテクノロジーに対して身体的な影響を懸念するような議論が起こったり(最初、蒸気機関が出てきたときは高速で移動すると脳に腫瘍が起こるっていう研究がされてみたい)、規制が必要以上に強くなる傾向がある。


その中でも僕が特に感じるのが、テクノロジーが浸透した後に、それを使いこなす側にいくのか、使われる側にいくのか、という違いが出てくるということだ。


お金というテクノロジーと企業というテクノロジー


例えば、過去世界で最も影響力が大きなテクノロジーといえばお金だ。 お金によって、人々は物々交換をする必要がなくなり、価値の尺度ができて、また保存することも可能になった。


このお金について、使う側と使われる側がいると思う。元々は上記の機能を満たす手段として出てきたお金という存在だが、それ自体を得ることを目的化して、執われる人がすごく多い。その反面、そういう性質を理解してうまくお金を使って人生を豊かにする人もいる。

つまりお金を使いことなす人たちがいる反面、お金というただの紙切れに感情や行動をコントロールされている人たちも多いということだ。

また企業についてもそう。

企業とはここでは株式会社という定義で話を展開していくが、この株式会社も使う側と使われる側に分かれると思う。


会社は元々は香辛料の確保をする際の船旅のリスク分散として共同で出資して作られた箱に過ぎない。つまり会社も結局は手段の一つなのだ。


それがいい会社に入ることや出世することが目的になっている人たちが多いというのが事実だ。


しかしこの点についても、会社の性質を理解してオーナー側に回る人もいれば、従業員として割りに合わない待遇に処される人もいる。

このようにテクノロジーのルールを理解していないと、一生使われる側でい続けるようにな

るのだ。


世の中のルールをまずは理解すること。


ゲームでもスポーツでもそうだが、ルールを理解しないで始める人はいないし、そういう人がいたらカモにされることは誰でも簡単に想像できる。

ただ人生というゲームは、いきなりスタートする。

そして、自分が望むとも望まざるとも、常に進み続ける。自分がちょっと待った!と言っても止まらないのが特徴だ。

それなので、早くルールを理解する意識が大事で、そうしないと一生搾取される側になる。

ぜひ、この点を意識して日々の生活に生かしてもらいたいものである。

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